日本共産党神奈川県議会議員団

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政策・提案・見解
2024年7月10日

2025年大阪・関西万博に関連し修学旅行先は児童生徒の安全確保を最優先に選定することを求める要請

2024年7月9日

神奈川県教育委員会教育長 花田 忠雄 殿

日本共産党神奈川県議会議員団

団 長     大山 奈々子

2025年大阪・関西万博に関連し
修学旅行先は児童生徒の安全確保を最優先に選定することを求める要請

2022年12月に開催された国際博覧会推進本部において、「修学旅行と校外学習を合わせて120万人の子どもたちに大阪・関西万博に来てもらう」ことを目標とすることが表明された。2024年4月8日、国から文部科学省を通じて各都道府県教育長等に対し、学校等における万博参加の検討を促す趣旨の通知が出された。

そもそも日本共産党は、1)パビリオン建設が大きく遅れ、遅れを取り戻すために建設労働者の「残業規制適用除外」など命と安全をないがしろにした進め方になっている。2)建設費が当初の1.5~2倍となり、インフラ整備など関連事業費もどんどん膨らんでいる。3)「夢洲万博」の最大の狙いは、「カジノ推進」や関西財界・大企業による巨大開発にあると想定されるため、大阪・関西万博の開催中止を求めている。

万博の開幕を来年4月に控え、開催地の人工島・夢洲(ゆめしま/大阪市此花区)の会場予定地で、今年3月にガス爆発事故が発生した。事故は、会場予定地の北西側「夢洲1区」内で建設中のトイレで起きた。溶接作業で出た火花がトイレの地下空間に溜まったガスに引火し、爆発でコンクリートの床など約100平方メートルを破損した。

けが人はいなかったものの現在でも夢洲の一部では可燃性ガスが発生しており、6月7日に日本国際博覧会協会は、メタンガスの検出箇所が重要・集客施設の付近であることを明らかにしている。このため大阪府が計画する子どもの無料招待事業に対し、教育現場から「待った」の声が上がっている。

また、夢洲は汚染物質を含む軟弱な埋立地で、南海トラフ大地震に備えた防災計画は今なお策定されておらず、被害想定も難しい。1日20万~30万人もの来場者が訪れれば、避難できない恐れがある。

さらに万博会場では、バス駐車場から入口まで約1キロも徒歩移動が強いられ、休憩所は小学生優先で、中学生の熱中症対策が難しいとされている。

『命輝く』をテーマに掲げる万博が、子どもたちに命の危険を生じさせる事態になりかねない。

県内でもすでに各地の中学校が万博を修学旅行先に選定しているが、県教育委員会がこうした状況をきちんと説明し、本県所管の学校に対して修学旅行先は児童生徒の安全確保を最優先に選定するなど慎重に対応するよう助言するとともに、市町村教育委員会にも同様の助言をすること。

以上


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