日本共産党神奈川県議会議員団

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議会報告

2022年12月21日

井坂しんや議員の反対討論(2022年12月19日)

井坂しんや議員の反対討論(2022年12月19日).jpg

 

 

2022年第3回定例会(12月) 本会議反対討論

 

日本共産党の井坂しんやです。私は日本共産党神奈川県会議員団を代表し、議員提出議案を含む51議案の内42議案に賛成し、9議案に反対する立場から討論を行います。

まず、議員提出第5号議案「神奈川県議会の保有する個人情報の保護に関する条例」、定県第99号議案「個人情報の保護に関する法律施行条例」、定県第101号議案「神奈川県個人情報保護条例を廃止する条例」及び定県第103号議案「神奈川県情報公開条例の一部を改正する条例」についてです。

これらの議案は、いずれも2021年に改正された「個人情報の保護に関する法律」に基づき、これまでの「神奈川県個人情報保護条例」を廃止し、新たに「個人情報の保護に関する法律施行条例」を制定することに伴う議案となっています。

国は、デジタル社会の形成を図るため「個人情報の保護」と「データ流通」の両立を図ること、また、これまで地方公共団体ごとに定められていた個人情報保護条例の規定や運用を統一化することなどを目的として法律を改正しました。しかし、国会審議の中で、参考人からは、多くの自治体の個人情報保護条例で定められていた本人からの直接収集の原則や、思想・信条・病歴などの要配慮個人情報の収集禁止の原則が無くなることなどへの懸念が示されました。このように専門家から、個人情報の利活用を優先し、個人情報保護の後退を招くとの重大な指摘がされています。

これらの問題を抱えた法律の施行にあたり、私たちが特に問題と考えるのは、匿名加工情報の利活用を進めることです。

「匿名加工情報」は、氏名や生年月日、マイナンバーなどの個人情報をわからないように加工することで「個人情報ではなくなる」として扱うものです。このことにより、本人の同意を得ずに、第三者に提供することができるようになり、情報収集の目的以外の利用を可能とするものです。

具体的には、匿名加工情報を、民間事業者の提案に応じて地方自治体が料金を徴収して提供することとなり、行政が集めた個人情報が、本人の同意もなく企業などの利益のために利用されることになります。

個人情報は個人の人格尊重の理念の下に慎重に取り扱われるべきであり、自分のどのような情報が集められているのかを知ることや不当に使われないように関与することなど、自己情報をコントロールする権利や情報の自己決定権を保障することが大切です。

改正された個人情報保護法は、これらの権利をないがしろにするものであり、個人情報保護よりも利活用を優先する内容ですので、この法律は改めるべきです。

今回提案された議案によって、個人情報保護法が運用されることとなりますので賛成できません。このような理由から定県第99号議案、定県第101号に反対いたします。同様の趣旨で、匿名加工情報の規定を盛り込んだ議員提出第5号議案についても反対するものです。

また、定県第103号議案・神奈川県情報公開条例の一部を改正する条例については、どのような匿名加工情報が企業などに提供されたかという情報を非公開情報とするなど、住民には明らかにしないという規定を設けることになりますので、この条例にも反対をいたします。

次に、定県第125号議案「神奈川県科学技術政策大綱の変更について」です。

この大綱は、科学技術イノベーションを推進し、その成果を社会に実装していくことがうたわれています。私たちもこの理念には賛同するものですが、この大綱の中では、県の役割と施策の基本的な方向についての記述において、未病事業の推進、最先端医療の推進などのヘルスケアニューフロンティア政策の推進を前面に出し、施策を展開することが示されています。

これまでも私たちは、未病改善事業が、県民の健康維持や介護予防の促進について、県民を直接支援するものではなく、未病産業を支えるための産業支援であるということについて、抜本的な見直しを求めてきました。

特に、市町村が行っている特定健診、特定保健指導などの支援、がん検診などの推進を図るなど、直接、県民を支援することが重要です。

以上のような理由から定県第125号議案に反対いたします。

次に、定県第135号議案「知事及び副知事の給与等に関する条例等の一部を改正する条例」と定県第141号議案「県議会議員の議員報酬、費用弁償及び期末手当に関する条例の一部を改正する条例」についてです。これらの議案は、知事や議員など、特別職の期末手当の引き上げを行うものです。人事委員会の勧告に基づき一般職員の期末手当などが引き上げられますが、特別職については、既に十分な報酬や手当が現在も支払われており、一般職員と同じように考えるべきではないと思います。

県は、財政が厳しいことを理由に、住民からの多くの切実な要望を後回しにしており、そのような中で知事や議員などの特別職の手当を引き上げることは妥当とは思えませんので、これらの議案に反対をいたします。

次に、定県第138号議案「学校職員の給与等に関する条例の一部を改正する条例」、定県第139号議案「公立の義務教育諸学校等の教育職員の給与等に関する特別措置に関する条例の一部を改正する条例」についてです。両議案はいずれも「総括校長」というこれまでになかった役職を新しく位置づける内容が含まれています。

私たちは、これまでの総括教諭制度の導入後の状況から、同等の職層内に、さらなる階層化を設けることの弊害があると思いますので、総括校長制度の導入はやめるべきと考えています。

総括校長制度は、総括教諭制度と全く同じ想定ではありませんが、この制度の導入により、校長間の序列や学校間の序列につながりかねないと考えます。

校長の職責は、自らの所属する学校に対して存在するものであり、他校の校長職を指導する責任は本来負っていません。新たに他校の校長への指導・助言などを職務として課すことは、大きな負担であると同時に、それぞれの校長の主体性や独自性を損なうおそれがあります。

また、経験の浅い校長の人材育成という職務も課せられますが、教員として様々な立場で数十年の経験を重ねている方は、校長のあるべき姿もそれぞれに考察していると思われ、他の校長から指導・育成となると押し付けにもなりかねません。

さらに、教育施策の立案・実施に向けた教育局との調整という職務も示されていますが、教育委員会と学校間の必要な調整はすべての学校が対等に扱われるべきで、意図的ではなくても総括校長の意向が入れば、やはり各校の対等な関係を損ねることになります。

これらの理由から総括校長制度はやめるべきと思いますので、定県第138号議案、定県第139号議案に反対いたします。

以上の理由から、議員提出第5号議案、定県第99号、第101号、第103号、第125号、第135号、第138号、第139号及び第141号議案の9議案に反対をいたします。

以上で討論といたします。

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