
日本共産党神奈川県議団を代表し、定県第122号議案『神奈川県立の障害者支援施設に関する条例の一部を改正する条例』、定県第187号議案(神奈川県高等学校等教育改革促進基金条例)、ならびに定県第207号議案『令和7年度神奈川県一般会計補正予算(第9号)』について、反対の立場から討論を行います。
まず定県122号議案についてです。この議案で強調すべきは、第3回定例会において異例の「継続審査」となったという事実です。これは、中井やまゆり園の独立行政法人への移行に対して、本県議会でもいまだ払拭しきれない重大な懸念が存在していることの証左ではないでしょうか。
私たちが反対する第一の理由は、まさにその懸念の根本にある、県の公的責任の後退と当事者目線の欠落です。すでに可決された中期目標では、施設の定員縮小や通過型施設への転換が掲げられています。しかし、県内に1,067人もの施設入所待機者がおり、介護者の高齢化などで家族の暮らしが切実な状況にある中、セーフティネットの規模を縮小することは到底許されません。
第二の理由は、現場の混乱と不適切な職場環境の放置です。職員アンケート等からは、外部アドバイザーの言動によるハラスメントや常態化した過重労働、それに伴う職員の退職の連鎖など、現場の悲痛な声が明らかになっています。現場で働く職員が安心して働ける環境が確立されないまま独法化への移行を強行すれば、支援改革が進まないばかりか、将来に大きな禍根を残します。
今、県がやるべきことは、現場に責任を押し付けて独法化へと逃げることではありません。まずは直ちに職場環境の抜本的な改善を図り、県直営のまま責任をもって安定的な人材確保と支援改革を着実に進めるべきであり、独法化関連議案の可決には断固反対します。
次に定県第187号議案「神奈川県高等学校等教育改革促進基金」の設置、および関連する第207号議案の基金積み立てについてです。本議案には、根本的な理念および予算配分の公平性において重大な懸念があります。
第一に、教育目的の変質です。国が掲げる「産業イノベーション人材の育成」等を目的とした本基金は、教育基本法が定める「人格の完成」という本来の目的を歪め、高校教育を経済界や特定産業の要請に応える「経済成長のリソース作り」へと変質させかねません。
第二に、「選択と集中」による公平性の欠如です。現在、県立高校の現場は、教員の未配置問題や施設の深刻な老朽化といった切実な課題に直面しています。多くの県立高校への支援の加速は後景に追いやられ、国庫補助金を特定のパイロット校にのみ集中投下する仕組みは、行政自らが「学校間格差」を拡大させる行為であり、到底賛成できるものではありません。公立高校離れの根本的処方箋は、一部の人気校づくりではなく、すべての高校の教育環境の底上げです。
第三に、国への申請内容について何ら明らかにされていない点です。このような状況では前述の懸念を払拭する材料は皆無です。以上の理由から、187号議案の基金の設置とそれに関連する207号の積み立てに反対します。
次に、定県第207号議案『令和7年度神奈川県一般会計補正予算(第9号)』における道路予算についてです。
本予算には、「高規格幹線道路」の整備を進めるための「道路関係国直轄事業負担金」が巨額に計上され続けています。本来、国直轄事業負担金は国が自治体に負担を強いるものであり、廃止すべきものと考えています。さらに、住民からの反対が根強い横浜湘南道路に増額計上となっていますので、反対いたします。
私たち日本共産党は、こうした不要不急の大型開発事業には明確に反対します。
今、政治が最優先すべきことは、大規模な新規道路建設ではありません。登下校中の子どもたちの命を守るための通学路の歩道整備や信号機の設置、老朽化した橋りょうやトンネルの修繕、そして激甚化する風水害から地域を守る生活密着型の防災・減災事業です。
国の事業計画に追従して大型道路への直轄負担金を拠出し続ける姿勢を改め、予算と人員の軸足を「県民の命と財産を守る身近なインフラの維持・更新」へと抜本的に転換することを強く求め、反対討論を終わります。
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