とりいそぎ、書き起こしを掲載いたします。


20260626 井坂しんや一般質問 書き起こし未定稿
井坂議員:日本共産党の井坂新哉です。発言通告に従い一般質問を行います。よろしくお願いいたします。
質問の第1はアメリカとイスラエルのイラン攻撃に対する県の対応についてです。
まず、知事の認識と対応についてです。
2026年2月28日、米軍とイスラエルはイランが核兵器開発をしている疑いがあるとして国際法違反の先制攻撃を行いました。
これまでに3,500人以上のイラン国民が死亡したとの報道もあり、イラン国内では大きな被害が生じています。このような先制攻撃は決して許されるものではありません。
現在、アメリカとイランにおいて60日間の停戦の覚書が締結されています。最終的な戦闘終結にはまだ、それぞれの意見の隔たりがあることやイスラエルがレバノンへの攻撃を続けるなど、予断を許さないところはありますが、お互いが国連憲章と国際法に基づく最終的な解決に至ることを期待したいと思います。
ロシアがウクライナへ侵略してから4年の間に、ロシアだけでなく、アメリカ、イスラエルによって国連が目指す国際協調の枠組みを力によって変えていこうとする動きが進んでいます。
このような動きに対して米軍基地を多く抱える神奈川県の知事として黙っているわけにはいかないと思います。知事はロシアのウクライナ侵略の際に国際法違反の侵略に対して遺憾の意を述べています。
今回のアメリカ、イスラエルの先制攻撃に対しても抗議、もしくは遺憾の意を表明するなどの意見表明をする必要があると思いますが、知事の見解を伺います。
また、知事はロシアがウクライナへ攻撃を仕掛けた時には、直近の議会で所感を表明しましたが、アメリカとイスラエルの攻撃については何も表明していません。なぜ、ロシアと同じように国際法を無視して行ったイランへの攻撃については、何も言わないのでしょうか。その対応の違いについて知事の見解を伺います。
その上で、アメリカとイスラエルの攻撃は、国際法違反の攻撃との認識があるのか知事の見解を伺います。
次に、日米安全保障条約第6条いわゆる「極東条項」の認識と事前協議のあり方についてです。
今回のアメリカとイスラエルのイラン攻撃には、米海軍横須賀基地から出航した2隻のイージス艦がトマホークミサイルでイランを攻撃したことが明らかになっています。まさに横須賀、神奈川が米軍の出撃拠点となっています。これは「極東における国際の平和及び安全の維持に寄与するため」に日本の基地を使用できると規定している、日米安全保障条約第6条いわゆる「極東条項」にも違反するものです。
極東条項については、日本の防衛以外の戦闘行動に在日米軍基地等を使用する際には、事前協議を行うことが交換公文で示されています。政府の国会答弁では、「米軍から事前協議の申し出があった場合に協議をすることとなっている」として、極東条項に違反している疑いがあっても、日本側からは事前協議の申し出もしなければ、基地を使用しないよう求めることもしないとの立場を示しています。このような日本政府の対応を許しておいていいのかが問われます。
知事として、日本政府に対して極東条項を米軍に守らせるための対応をとるように求める必要があると思いますが、知事の見解を伺います。
また、事前協議のあり方を変えるように求めるべきと思いますが、知事の見解を伺います。
次に、イラン攻撃による経済への影響と中小企業に向けた経済対策についてです。
イランへの攻撃の影響で日本の経済は大きな打撃を受けています。
建設業や医療をはじめ製造業、流通、観光、サービス業など多くの業種で影響が出ています。先日懇談をさせていただいた中小企業家同友会がおこなったアンケートでは、すでに影響が出ている企業は4~7割、今後影響が出る可能性がある企業を含めると8~9割と広範囲に影響が広がりつつあるとのことでした。要望として、紛争終結に向けた外交努力の他、コロナ禍並みの緊急融資枠の設置や社会保険料の負担軽減などが挙げられていました。
また、私たちは5月14日神奈川県商工団体連合会の方から加盟事業者へのアンケート結果と要望について話を聞きましたが、すでに深刻な状況が進んでいます。
防水工事の会社を経営されている方は、「4月1日には問屋の流通がストップしている」「長期間かかる大型修繕等を行っている中堅企業は材料をストックする資金力があるが、個人経営ではそれができない」「3月下旬から仕事ができていない。仕事の依頼はあるが、材料を仕入れられないので仕事ができない」とのことでした。
また、ユニットバス等のリフォーム工事をされている方は、「4月13日にメーカーから受注できないと通達があった。7台発注しているが1台しか入ってきていない」「社員は固定給なので毎月給与の支払いと問屋への支払い等で資金繰りがどうにもならない」などの深刻な話でした。
政府は、物資が流通の段階で目詰まりしていることを述べ、関係する業界に対応を迫っているとのことですが、その問題解消がいつになるのか、不透明です。
そこで伺います。まず、前提として知事は現在の状況がコロナ禍のような緊急的な対応が迫られている状況にあるとの認識があるのか、知事の見解を伺います。
その上で、資金繰りの支援として信用保証料や融資を受けた際の利子をゼロにするなどの支援策を実施し、営業を継続することができるように支援する必要があります。また、雇用調整助成金の対象を緩和することや、雇用を維持するための休業補償金を支給するなど、雇用と生活を維持するための支援を行うことも必要です。知事として、このような支援を行うことについて国に求めるとともに、県として早急に支援策を実施する必要があると思いますが、見解を伺います。
黒岩知事:井坂議員のご質問に順次お答えしてまいります。中東情勢に対する私、県の対応について何点かお尋ねがありました。まず私の認識と対応についてです。今般の中東情勢については景気の下振れリスクの高まりや物価高騰への影響など、県民生活にも波及するものであり、また核兵器問題にも関わるため県としても動向を注視しています。2022年2月に開始されたロシアによるウクライナへの軍事侵攻は他国の主権と領土を侵害し、ウクライナ国民の生命財産自由を奪う行為であり、日本政府の見解と同じく国際法違反であると考えています。一方で、米国・イスラエルの行動について、日本政府は、詳細な事実関係を十分把握する立場にはないため、確定的な法的評価を行うことは困難であるとして国際法上の評価はしていない状況です。県としても現時点では両国の行動への評価や抗議などを行うことは差し控えたいと思います。
次に日米安全保障条約第6条いわゆる極東条項の認識と事前協議の在り方についてです。この極東条項に基づく米軍が行動できる範囲については、昭和35年に脅威等の性質によっては必ずしも極東の範囲に限定されるものではない旨の政府見解が示されています。
また日米安全保障条約の関連文書では米軍が日本以外の地域で行う戦闘作戦行動の出撃拠点として国内の基地を使用する場合は、米国政府から日本政府へ事前協議を行うことが義務付けられています。この点について国からは、今回の中東での米軍の軍事行動を含めて、国内の基地から戦闘作戦行動が行われたことはないとの見解が示されています。極東条項や戦闘行動の事前協議といった日米の安全保障体制の核心に関わる問題については、外交や防衛を担う国が自ら判断し対応すべきものであります。このため県として極東条項を米軍に守らせるための対応や事前協議のあり方の見直しを国に求めることは考えていません。
次に中東情勢による経済への影響と中小企業に向けた経済対策についてです。中東情勢に対応するため、県が支援機関とともに設置した特別相談窓口には、石油関連製品が高騰・不足しているといった相談が寄せられており、県内の事業者にも大きな影響が及んでいると考えています。他方、コロナ禍は、国が感染防止のための休業要請などを行って経済活動に制約を課し、業種を超えて需要が喪失する状況にあったため、必ずしも今般と同一に論じられるようなものではないと認識しています。その上で中東情勢の影響は全国に及んでいるため、今月初めに全国知事会として総理大臣などに対し、日本政策金融公庫が行うセーフティーネット貸付や雇用調整助成金の要件緩和などを要請したところです。そのため、本県が単独で国に要望することは考えていません。県としては、既に多くの事業者にご利用いただいている県独自の特別融資制度を丁寧にご案内するほか、特別高圧を受電する事業者への支援などを着実に実施するとともに、引き続き緊張感を持って状況を注視し、必要な対応を適時適切に行ってまいります。答弁は以上です。
井坂議員:はい、答弁いただきましたので再質問させていただきたいと思います。
知事はアメリカとイスラエルの攻撃に対して政府が公的な評価ができないと言っているのでそれを踏襲するという形だと思います。率直に言ってアメリカとイスラエルの攻撃は問題のない攻撃、やむを得ないものだということで容認しているのかどうか、そのことを聞かせていただきたいと思います。
もう一つ、答弁で極東条項のことですけど、確かに国が極東条項の問題に対して、本来は極東という地域的な概念を、それを広げてしまって、地域的な概念じゃないといったことに問題があるのは確かだと思います。しかし、やっぱり神奈川県にとって大きな問題。こういうことに対してやはり県の方から、ちゃんとその解釈でいいのか意見を言うということは大事だと思うんです。
地域協定の改定を求めるのと同じだと思うんですけど、その点についてやっぱり国に対して物を言う必要があるということについてはどう考えているのか、再度聞かせていただきたいと思います。
黒岩知事:再質問にお答えいたします。中東情勢についてのお尋ねでありました。先ほど申し上げました通り、この問題に対しては県としては評価は差し控えたいと思います。一方で現在中東では多くの方が犠牲になっており、大変痛ましい状況にあると考えております。
関係国間の和平交渉が進み、一日でも早く平和な日常が戻ることを願っております。
次に在日米軍基地が出撃拠点となっていることについて、県として反対すべきとのお尋ねでありました。戦闘作戦行動にあたっての事前協議などは日米の安全保障体制の核心に関わる問題について外交や防衛を担う国が自ら判断し対応すべきものであります。県としては米軍の活動により基地周辺住民の
方々の生活環境に重大な影響が生じることがないよう、引き続き情報収集に努めるとともに必要な対応を国に求めてまいります。答弁は以上です。
井坂しんや:時間もありますので意見要望させていただきたいと思います。
イラン攻撃に関してですが、知事は外交は国の行うことで国の判断を踏襲するということですが、私は
この件に関しては、沈黙は容認していることだというふうに思っています。やっぱりこんなことが許されれば国連を中心とした国際協調の枠組みは壊されてしまいます。
ぜひ知事として、事実をもとに必要な判断をして、ダブルスタンダードにならないように必要な意思表明をしていただきたいということを求めておきたいと思います。
極東条項については国の解釈の問題ありますけれども、神奈川県には県是として基地の整理縮小及び返還、これがあるわけです。こうやって米軍の活動をどんどん広げていくということを認めていけば、まさにこの県是が台無しになってしまう。こういう状況を避けるためにもしっかりと国に対して意見を言っていただきたいというふうに思っています。
また中小企業への経済対策ですが、今、資金調達の対策は喫緊の課題です。制度を作ったとしても、実施までに時間を要しますから、制度を早急に作って、今大変な事業者を救うとともに、今後影響が深刻になった時にすぐに対応できるように、ぜひそういう準備をするためにもコロナ禍と同様な支援策を早急に創設していただきたいと思います。以上です。
井坂議員:質問の第2は、米兵による交通事故の対応と交通安全教育についてです。
まず、在日米軍の個人車両操縦許可証の取り扱いについてです。
2024年9月、2025年4月と横須賀市では米兵による交通死亡事故が起き、2025年2月にも歩行者が重傷を負う交通事故が立て続けに発生しました。
これまでも米兵による重大な交通事故は多くありましたが、いっこうに根絶される気配はありません。
2024年9月の事故では、米兵が乗用車を運転中、右折禁止の交差点を右折し、直進してきたオートバイと衝突し、運転していた当時22歳の男性を死亡させました。
この事故については禁錮1年6月、執行猶予4年の実刑判決が確定しています。裁判では、米兵の事故などで執行猶予付きの判決が確定した際に、「帰国させることを迅速に検討する」という米軍の方針が示され、米兵はその方針通り判決後に帰国してしまいました。
現在、遺族は米兵と国に対して合わせて約1億円の損害賠償を求める訴訟を起こし、2026年1月20日に第1回口頭弁論がありました。しかし、米兵が帰国したため訴状が届けられず、これまで2回の審理が開かれましたが、実質的な裁判は始まっていません。米軍は被告人である米兵の住所を教えない、また、保険会社は被告と連絡を取っているにも関わらず、代理人を断るという不誠実な対応をしています。
遺族は「この先が見えなくて不安」という言葉を残しているように国は被害者遺族に寄り添った対応をとるべきです。
この3件の事故の刑事裁判では、米兵が事故の後に米軍基地内や横須賀市内を運転していたことが明らかになっており、日本人であれば免許取り消しか免許停止になるべき事案にも関わらず、日本の法律が適用できない特別な扱いをされていることが明白となっています。
そこで、知事に伺います。私は、米兵等が事故を起こした際に日本の警察が行政処分を行えるように日米地位協定第10条第1項を変え、他の外国人と同様に外免切り替えによって日本の運転免許を取得するか、もしくは国際運転免許証を取得するなどが必要と思いますが、県としてこの問題での地位協定の改定を求めていません。地位協定の改定ではなく、日本の警察が免許の取り消しなどの行政処分を行えるようにするためにはどのような措置が必要と考えているのか、見解を伺います。
また、死亡事故のような重大な事故を米兵等が起こした際に、米軍がこれまで在日米軍個人車両操縦許可証の取り消しなどの処分を行ったかどうかを確認する必要があると思いますが、知事の見解を伺います。
そして、そのうえで、少なくとも在日米軍個人車両操縦許可証の取り扱いについて、日本の免許の取り扱いと同様となるように許可証の取り消しや停止等を行うように求め、その処分が実施された場合には日本側に報告するよう米軍と国に求めるべきと思いますが、知事の見解を伺います。
次に米兵等の交通安全教育についてです。
まず、米兵等に対する交通安全教育の認識についてです。
昨年4月28日に横須賀市長は、3回続けて発生した重大な交通事故に対して横須賀基地司令官に再発防止を直接申し入れました。市長は「交通教育の効果について、疑問を持たざるを得なかった。『徹底している』と何回も聞いているが、『わかりました』では済まされない」と話しています。
その後、昨年12月に横須賀市と米海軍、南関東防衛局で交通教育における会議を持っています。総括として横須賀市は交通教育について、「米軍が交通安全を非常に重要視していることは理解した。 こうした現状を踏まえ、関係機関と緊密に連携しながら、現場の実情に即した実効性の高い対策が必要と考える」と述べています。
そこで伺いますが、米兵等に対する交通安全教育が十分に行われていると認識しているのか知事の見解を伺います。
また、県として横須賀市や基地関係県市連絡協議会と一緒に県内の米軍基地でどのような交通安全教育が行われているのか現場を視察し、確認する必要があると思いますが、知事の見解を伺います。
次に、県警察が関与した米兵等に対する交通安全教育についてです。
先ほども述べましたように米軍関係者への交通安全教育は不十分であると私は思っております。しかし、同じ日本国内の米軍基地では、地元の警察と連携し交通安全教育を行っているところもあります。
例えば、山口県岩国市では市が中心となり、毎年4回のセーフティドライビングスクールを米軍関係者に向けて行っております。また、京都府京丹後市では、近畿中部防衛局が中心となり、年2回の安全講習を行っています。
このように他の地域では、警察も関与してドライビングスクールを借り、座学とともに実際に運転をする実地講習も行われています。
本県の米兵等の交通事故を無くすために、神奈川県警としても神奈川県、県内市町村と連携して米軍関係者の交通安全教育に取り組む必要があると思いますが、警察本部長の見解を伺います。
黒岩知事:米兵による交通事故の対応と交通安全教育についてお尋ねがありました。まず在日米軍の個人車両操縦許可証の扱いについてです。日米地位協定の中で米軍人等は米軍が発行する許可証での運転が認められていますが、我が国が許可の取消し等の処分を行うことはできません。一方で、国際運転免許証で運転する外国人等に対しては、道路交通法において運転禁止の措置を取ることができます。このため、米軍人等に対して日本側が運転禁止の措置を行うためには、日米地位協定ではなく、道路交通法を改正する方向が考えられますので、現在、国の見解を確認しているところです。また、県では米軍人等が重大な交通違反を行った場合は、米軍の中で運転禁止の措置を行うことや、情報の積極的な公表を国を通じて求めています。今後も日米が連携して交通事故を防止するとともに、万が一米軍人等による事故が発生した場合には、運転禁止を含めた確実な再発防止策に取り組むよう、国に対し強く働きかけてまいります。
次に、米兵等の交通安全教育についてお尋ねがありました。米兵等に対する交通安全教育の認識についてです。防衛省からの説明によりますと、在日米軍では、新たに日本国内に赴任した際の研修の中で
交通安全教育も行っています。また、交通事故が発生した際には、再発を防止するため、基地内で注意喚起を行っているとのことです。一方で、交通安全教育の具体的な内容については、米軍として回答できないと伺っており、これが十分かどうかについては、情報提供も含めて課題があると考えています。こうしたことを踏まえ、県では今後も米軍が実効性のある交通安全対策を徹底することや、適時適切な情報提供を行うことについて、国を通じて働きかけていきます。また、実際の交通安全教育の現場を県や関係する市等が視察することについても、米軍の理解を得た上で検討してまいります。私からの答弁は以上です。
今村警察本部長:米兵等の交通安全教育についてお答えいたします。交通事故を抑止する上で交通安全教育による交通ルールの周知や、交通安全キャンペーン等による交通安全意識の醸成は、重要な取り組みであると考えています。県警察ではこれまで米軍横須賀基地や米軍厚木基地を管轄する警察署と警察本部とが連携し、米軍関係者に対する英語版??を活用した交通安全講話や実車を使用した参加体験型の交通安全教育を行ってきました。このほか、米軍基地が所在する自治体や基地関係者と連携して、基地内で開催されるイベントや、米軍関係者が利用する主要な駅において、交通安全キャンペーン等を実施することにより、米軍関係者への交通ルールの周知と交通安全意識の醸成を図っております。今後も引き続き、より多くの米軍関係者に対し、関係機関と連携した交通安全教育等を推進し、交通事故の抑止に努めてまいります。以上でございます。
井坂議員:答弁いただきましたので再質問させていただきたいと思います。米軍の個人車両操縦許可証についてですけれども、これまでにこの個人車両操縦許可証が停止とか取り消しということがあったのかどうか、それを確認しているのかどうか聞かせていただきたいのと、そういう場合にはどういう基準で行っているのか、それを確認しているのか、というのを聞かせていただきたいと思います。
また県市連絡協議会などで、この個人車両操縦許可証がちゃんと対応されるように要望されているんだと思うんですけれども、その要望について国からはどんな回答があったのか、そのことを聞かせていただきたいと思います。
黒岩知事:再質問にお答えいたします。米軍として運転禁止の措置を行うこと等を国に求めたことについてのお尋ねでありました。
この件につきましては国から具体的な回答を得られてはいません。県としては引き続き米軍人等が重大な違反を行った場合は、米軍の中で運転禁止の措置を行うことや、情報の積極的な公表、これを国に求めてまいります。答弁は以上です。
井坂議員:米軍の個人車両操縦許可証について、どういう扱いでどういうふうに免許取り消し??があったのかということについてははっきりお答えにはなりませんでしたけれども、求めていることに対してきちっと国の方は何も回答がないという話でしたので、やっぱりこの問題はしっかりと要望しているけれど回答がないというその状況をそのままにしておいていいとは到底思えないんです。
米兵が重大事故を起こした後、日本人と同様に罰則や行政処分を受けることは当然だと思います。
このような特権を許してはいけないと思いますので、知事としてもっと強く要望の位置づけも高めて、国と米軍に求めてもらいたいと思いますし、もう一点交通安全教育についてぜひ現場を確認していただきたいということを言っておきたいと思います。
もう一つ、これは要望です。意見として警察本部長の方には、県警が関与して交通安全教育を一定で行っているという話がありました。しかし他の自治体で実施していることをぜひ参考にしていただいて、計画的にやっていただきたいということと、答弁で現在どのくらいの講習をやっているのかとかまた受講者の人数がどのくらいなのかというのは明らかになっていません。
県内に米兵やその関係者、非常に多くいるわけです。例えば原子力空母の乗組員だけでも5000人以上です。その他横須賀を母港としている艦船12隻合わせても3800人以上いるわけです。基地の所在する警察署が対応しているということで答弁ありましたけれども、県内では横須賀市以外にも相模原でも横浜でもそして座間でもそういうことがあるわけですから、やっぱり基地の外に住んでいる米兵や関係者も多い、こういう状況を踏まえて、人員や予算などもしっかりと組んでやっていただきたいし、重大事故を根絶するという立場から積極的に取り組んで、米軍や国にも費用負担求めるというぐらいの気持ちでやっていただきたいということを要望しておきたいと思います。以上です。
井坂議員:質問の第3は、生活保護費の引き下げが違法とされたことへの対応についてです。
まず、国の違法な処分に関する県の認識についてです。
神奈川生存権裁判は、全国的にはいのちのとりで裁判と言われ、安倍政権時代の2013年~2015年にかけて実施された最大10%の生活保護費の基準の引き下げに対して、基準引き下げの取り消しと損害賠償を求めたものです。裁判は全国各地で行われ、2025年の最高裁判決まで11年にわたる長期間の裁判となりました。2025年6月27日に最高裁は、引き下げをした国の処分は違法との判決を出し、それと連動して神奈川の裁判も東京高裁で2026年2月6日に原告の勝訴が確定しました。憲法25条をめぐる最高裁判決で原告が勝利したのは初めてです。
しかし、10年以上もかかった裁判は原告にとってはとても大変なものであり、全国では232名の原告が最高裁判決までに亡くなっており、県内では原告48人の内14人がすでに亡くなっています。長い間かかった裁判はまさに命がけの裁判だったと言えると思います。
このような裁判の結果になったことは、低所得者の生活状況をきちんと調査するよりも、時の政権が生活保護費の削減を打ち出したことにより、削減そのものが目的となり、優先されたことに起因すると私は考えています。
そこで伺います。このような違法な処分を国が行ったことについて、知事はどのようにお考えか見解をお聞かせください。
また、このような状況を招いた責任と再発防止のために県として国に対し、生活保護費の算定方法や認定までの手続きなど、生活保護行政の改善を求めるべきと思いますが、知事の見解を伺います。
次に、生活保護世帯への救済についてです。
まず、最高裁判決への対応についての県の実態についてです。
最高裁判決を受け、国は「最高裁判決への対応に関する専門委員会」を設置し、減額措置の救済について検討をしてきました。その結果、厚生労働省は2025年11月21日に、減額された分の全額を生活保護世帯に支給するのではなく、 新たな減額措置をとった上で、差額を支給するという方針を発表しました。そして、再提訴を防ぐ意図で裁判の原告に対しては特別給付金という形で減額分を補填するとし、原告と原告でない人とを分ける差別的な取り扱いをしています。
原告団はこの間、すべての生活保護利用者に引き下げ前の基準額との差額の満額補償することを求めてきましたが、厚労省の対応はその要望を全く無視するもので、これまでの国の違法な処分に対する十分な反省も見られないものと言わざるを得ません。このような対応は今後の生活保護行政にも大きな悪影響を及ぼすものと思います。
この国の方針に基づき、県としても給付額の見直し、給付作業を行うことになると思いますが、まずその実態を明らかにする必要があると思います。
そこで伺います。県所管域で給付対象となるのは何世帯で、総額はどのくらいになるのか、県の状況について伺います。
また、その作業に関する費用については国から予算措置されているとのことですが、その作業にかかわる人数や期間、総費用がどのくらいなのかなど、県としての事務作業の状況について伺います。
また、審査請求が出されていることの認識についてですが、県として減額分の支給事務を進めている一方で、この措置に対して審査請求も出されていると聞いています。さらなる審査請求が提出される事態になったことは、政府が原告などの意見を十分に反映しなかったからこそ、このような手続きがされていると思います。このような事態になっていることについて知事はどのように考えているのか、所見を伺います。
そして、生活扶助基準を参酌基準としている制度への対応についてですが、就学援助制度や保険料等の減免制度などは生活扶助基準を参酌して判断することとなっており、生活扶助基準を参酌基準としている制度は47にわたると言われております。県行政としてこれらの関連する制度については、どのように対応するつもりなのか、見解を伺います。以上です。
黒岩知事:生活保護費の引き下げが違法とされたことへの対応について、何点かお尋ねがありました。
まず、国の違法な処分に関する県の認識についてです。昨年の最高裁判決で司法の最終的な判断が示されたことを受け、国は生活扶助基準を再検討し原告・原告以外を区別せず、当時生活保護を受給していた方を対象に、保護費の追加給付を行うなどの方針を公表しました。県としてはこの国の方針に従い、しっかりと生活保護費の追加給付に取り組んでまいります。
次に生活保護費の算定方法などに関する国への改善要望についてです。生活保護費の算定方法や支給水準は、生活保護法に基づき、国が国民の生活実態を把握・検証し決定いたします。この支給水準は、5年に1度、国の社会保障審議会において、学識経験者による専門的な検証を経て設定されていることから、県として国に改善を求めることは考えていません。
次に、生活保護世帯への救済についてお尋ねがありました。まず、最高裁判決の対応についての県の実態についてです。県が所管している町村部における追加給付の対象世帯数は現在確認中ですが、おおむね6,000世帯であり、追加支給額としては約2億555万円を見込んでいます。この追加給付の実施に必要となる事務費として今年度予算に5,427万余円を計上しており現在、追加支給対象となる世帯の
確認や額の算定等の準備作業を進めています。準備が整い次第、生活保護を現在自給中の世代から順次支給を行ってまいります。
次に、審査請求が出されていることの認識についてです。ご質問の審査請求は、最高裁判決を踏まえて、国が定めた追加給付の水準を不服とするものですが、この水準は専門的な見地から国の責任において判断されるべきものであるため、県はその評価をする立場にはありません。現在国に対して追加給付に関する審査請求が出されておりますので関係法令に基づき対応してまいります。
次に、生活扶助基準を参酌基準としている制度への対応についてです。生活保護制度の生活扶助基準は、介護保険における利用者負担の軽減や、養護老人ホームの入所措置をはじめとする様々な制度で参酌されているものと承知しています。今回の追加給付に伴う、これらの制度の取扱いについては、各法令を所管している関係府省庁がその対応方針を示していることから、県はその方針を踏まえ、適切に制度の運用に取り組んでまいります。答弁は以上です。
井坂議員:時間の関係もあるので再質問ではなく意見要望を言わせていただきます。
事務的なというか冷たい答弁だったなというふうに思いました。私にというよりはやはり生活保護を受けている皆さん、それから大変な思いをした原告の皆さんに対して、本当に心のこもった答弁をしてほしかったなというふうに私は思っています。
県は生活保護の給付等の事務を町村の部分で実際に行っています。その人たちと実際に向き合っているわけですから、県としてやっぱりそういう皆さんの声をしっかりと聞いて、意見を聞いて、国に対して改善を求める、これはやはり地方自治体としての県の役割だと思います。市町村、市を含めればさらに多くの人たちが対象になっています。ぜひそういう皆さんの思いをしっかりと受け止めて、国に対してはきちんと意見を言っていただきたいということを求めておきたいと思います。以上です。
井坂議員:質問の第4は、ヘイトスビーチの禁止を含むあらゆる差別を禁止する実効性のある条例の制定についてです。
まず、県内自治体で先行して制定されたヘイトスピーチの禁止を含む条例制定の効果についてです。
今年は、ヘイトスピーチ解消法の成立から10年の節目の年となります。
神奈川県内では、川崎市や相模原市でヘイトスピーチを禁止する条例が制定されています。特に川崎市では、特定地域でのヘイトスピーチをまき散らすデモやインターネットを通じたヘイトスピーチが激しかったこともあり、いち早く条例制定に取り組み、今年で7年となります。
条例制定から5年後の2024年に川崎市はその効果と課題についてホームページでメッセージを発しています。そこでは、「条例の立法事実となった公共の場所におけるヘイトスピーチに関しては、条例の要件に該当するような言動は確認されていない」とし、条例に定める勧告や命令、氏名等の公表、罰則の適用に係る告発は行っていないとして条例制定の効果を示しています。私は、このような効果が表れたのは単に条例制定だけではなく、ヘイトスピーチをなくすために市民が不断の活動、行動をしてきたからこそのものであり、行政と市民が一緒になって取り組むことが必要だということを示していると思います。
また一方で、市民に向けられたネット上の差別的投稿に関しては、プロバイダ等の事業者への削除要請の取組を進めていますが、最近ではそのような投稿が増加する傾向にあることも示し、今後の取り組みの課題も指摘しています。
先日、川崎市の条例制定に尽力された方に条例制定から7年たちどのような効果があったのかについて話を聞く機会がありました。
その方が、最初にはっきりと言ったことは「行政施策の力を感じた」ということです。そして条例制定で求めたのは、教育効果と被害を止めるという抑止効果であったけれど、教育効果としては市民の中にヘイトスピーチは犯罪であるという認知が広がったこと。抑止効果としては条例に基づく勧告や命令がなかったことやデモなどでもそのような発言が出なくなったとして「抑止効果としては想像以上に効果があった」「平穏な暮らしが戻ってきた」と述べています。
私は、この言葉は非常に重いものだと感じました。
そこで知事に伺います。川崎市や相模原市での条例制定の効果について、県としてどのように認識をしているのか、知事の見解を伺います。
次に、県としてヘイトスピーチ禁止を含むあらゆる差別を禁止する実効性のある条例の制定についてです。
現在、県内ではヘイトスピーチや事実に基づかない情報を拡散することで、外国籍県民への差別を助長する動きがさらに出ています。
昨年から藤沢市では、宮原地域に建設が予定されているモスクの建設に関連し、事実に基づかない情報をもとに差別的言動を振りまき、モスクの建設中止を求める運動が進められ、地域に差別と分断が持ち込まれています。
この団体は、藤沢駅周辺や当該地域などで分断をあおるようなモスク建設反対のチラシを配布することを始め、他県でヘイトスピーチを繰り返す人物を招いてモスク建設反対のデモを実施するなどの行動をしています。一方で、この動きに対して差別をやめるように取り組む市民団体の方も活動を広げており、周辺住民のみなさんへ正確な情報提供をするチラシを作成し配布するなど、共生社会の実現に向けて取り組んでいます。
このような中、藤沢市議会には昨年12月議会に「藤沢モスク建設計画の許可取り消しを求める陳情」をはじめ、これに関連する請願1件、陳情44件が提出され、請願・陳情はすべて不採択・不承認となっています。現在藤沢市議会では、差別を禁止するための条例制定に向けた検討会を立ち上げ、これから検討する状況となっているとのことです。また、藤沢市長も本年2月の議会で差別禁止条例の制定を含め対応を検討するとの姿勢を示し、先行して条例制定をした他の自治体の情報を収集しているとのことです。
このように、神奈川県内ではヘイトスピーチや差別をあおるような動きが地域を変えながら起こっている状況であり、外国籍県民との共生を進める上で、困難な状況が持ち込まれています。そして、このような動きはどこで起こるかわからず、その都度県内の市町村が対応するのでは、差別された人は傷つき、同時にその救済が遅れ、取り返しのつかない状況になりかねません。
県内で差別にかかわるような動きがあった時には即座に対応できるようにすることが、県として求められていると思います。
そこで知事に伺います。県としてヘイトスピーチの禁止を含むあらゆる差別を禁止する実効性のある条例の制定をするべきと考えますが、知事の見解を伺います。
黒岩知事:ヘイトスピーチの禁止を含むあらゆる差別を禁止する実効性のある条例の制定についてお尋ねがありました。まず県内自治体で先行して制定されたヘイトスピーチの禁止を含む条例制定の効果についてです。条例制定の効果については、制定した自治体が条例施行後の状況を踏まえて検証するものであり、県がその効果について認識をお答えするものではないと考えています。
条例を制定している川崎市では、令和6年12月に制定から5年の状況として、公共の場で条例が禁止する要件に該当するような言動は確認されていないものの、インターネット上の差別的投稿は増加傾向にあることなどを公表しています。県としては引き続き各自治体の検証結果を注視していきます。
次に県としてヘイトスピーチ禁止を含むあらゆる差別を禁止する実効性のある条例の制定についてです。県は神奈川人権施策推進指針に基づき、ヘイトスピーチなど様々な人権課題への施策に取り組んでおり、現在、指針改定に向けて検討をしています。昨年度、県が実施した人権意識調査の結果では、外国籍県民等の人権に対する関心が低い状況となっています。特に、インターネット上の差別的投稿は後を絶たず、共に生きる社会を目指す本県としてさらなる取組が必要です。そこで県は外国籍県民等へのヘイトスピーチに対して、より効果的な注意喚起の取組など対策を充実強化して指針に位置づけたいと考えています。また今年度国がヘイトスピーチに関する実態調査を行う予定であり、条例制定の必要性についてはどのような内容であれば実効性を担保できるか国や他の自治体の動向等を引き続き注視しながら考えてまいります。答弁は以上です。
井坂議員:答弁いただきましたので再質問させていただきます。効果については県が効果の認識を示すものではないという答弁ではありましたけど、川崎市民も神奈川県民であり、相模原市民も神奈川県民だと思います。その人たちがどういう状況になったのか、条例によってその効果を検証するというのは大切だと私は思っています。もっと私は県行政に引きつけて比較をしながら効果検証してもらいたいと思っています。
例えば人権施策推進指針と川崎市の条例を比較すると、県の人権施策推進指針ではヘイトスピーチを禁止していませんので、県として勧告や命令を発出することはできません。罰則もありません。施設の使用について川崎市の条例には明確に公の施設の利用許可等の基準を定めるとされていますが、県の人権施策推進指針については明確にはされていません。またインターネットでの削除要請も人権施策推進指針では法務局を通して行うことになっていますが、川崎市の条例は市長名で行うことになっています。
こういうところをちゃんと比較して、どう効果があったのかというのを考えるべきだと思いますが、知事の見解を伺います。
黒岩知事:それでは再質問にお答えいたします。条例制定の必要性の検討について、比較しながら検討しようということでありました。他の自治体が制定した条例では、公共の場所におけるヘイトスピーチへの罰則規定や、公の施設の利用許可等の基準を定めることなどが規定されていると承知しています。今年度国がヘイトスピーチに関する実態調査を行う予定でありまして、条例制定の必要性については、どのような内容であれば実効性を担保できるのかと、国や他の地方団体自治体の動向等を引き続き注視しながら考えてまいります。答弁は以上です。
井坂議員:最後に意見・要望を述べさせていただきます。効果について私は比較した上で検証することが非常に重要だと思っています。
例えばインターネット上のヘイトスピーチに対する削除要請、2020年から昨年までの6年間、県は法務局に1010件の削除要請をしており、実際削除を確認したのは232件で約22.97%です。
川崎市では同じ6年間で川崎市長名で632件削除要請をして549件の削除を確認しおり86.86%が削除されています。
私が聞いた人は川崎市民でよかったと。それは行政と議会が一緒になって差別は許さないとの姿勢を示し、条例を作り、その効果が絶大だったからとのことでした。また一方で、そのようなヘイトスピーチをする人が他の地域でヘイトスピーチを繰り返していることに心を痛めている。地域によって違いが出ていることの改善が必要だ、とも述べていました。知事は当事者目線を強調していますが、このような被害を受けた人の意見を聞いて、その人の目線に立って県としての方向性を考える必要があると思います。議会と行政が一体となってあらゆる差別を禁止する実効性のある条例を作ることが必要だということを最後に述べて質問を終わります。
日本共産党神奈川県委員会と日本共産党神奈川県議会...
井坂しんや議員の一般質問と答弁(未定稿)
井坂しんや議員の一般質問要旨
【県議団NEWS】一般質問の項目決定!


