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2016年第2回定例会で井坂しんや議員が代表質問

 5月11日から6月21日まで、県議会第2回定例会が開催され、6月1日には井坂しんや議員が代表質問を行い保育環境の改善や、アスベストの飛散問題、災害時の避難所問題、原子力艦の災害対策、米軍基地に関する問題等、県民の切実な要求の実現を知事に迫りました。

20160701

保育所問題

保育所不足解消の取り組み強化を

 4月1日現在で、認可保育所に申し込んだが入所できなかった児童は8967人と、県内でも保育所不足は深刻です。井坂議員は、保育所不足を解消するため、国に認可保育園などを増設する財政措置の強化を要求し、県の支援も強化するよう求めました。

知事は、「国に財政的支援の拡充等を求める。県として市町村の保育所整備の支援に取り組む」と答弁しました。

保育士不足の解消のため賃上げなど処遇改善を

 さらに、保育士不足の解消のため、保育士1人当りの負担軽減を図るための配置基準の見直しや、大幅な賃金引き上げを国に求めるとともに、県も緊急対策をとるよう求めました。

 知事は、「保育士の数を増やすような基準の見直しは求めない」「賃金引き上げは、国のニッポン1億総活躍プランに基づく具体策を把握し、対応する」と述べ、処遇改善に消極的な姿勢を示しました。

アスベスト対策

不適切な除去工事の対策強化を

 井坂議員は、危険なアスベストの存在を確認せず、改修工事や飛散防止対策なしで解体工事を行うなどの不適切な工事を、今後どのように把握し、対応するのか質しました。

 知事は、「大気汚染防止法の届け出がもれなく行われるよう進める」「飛散防止の措置が適切に行われるよう改善指導を行う」と答弁しました。

災害対策

災害時の避難所 不足しているのでは

 県内の避難所の状況は、川崎市では、収容人数が人口の約20%。相模原市は、約17%。藤沢市は、約16%などと、収容人数が不足している状況をどう捉えているのか、知事に問いました。

 知事は、「県の地震被害想定をもとに、南海トラフ地震などの避難者数を見ると、概ね避難所の規模は充足されている」「今後とも避難所の質、量ともに充実をはかる」と答弁しました。

福祉避難所の開設と受け入れ体制の充実を

 熊本地震でも、福祉避難所の開設と受け入れが進まず、問題になりました。井坂議員は、県は市町村と連携を取り、福祉避難所の確保など、広域的な対応を図るべきと求めました。

知事は、「福祉避難所の確保に向け、あらかじめ福祉施設管理者等と市町村が災害時の対応について協定を締結するよう促進している」と答弁しました。

基地問題

沖縄での元米海兵隊員の事件、知事は米軍基地の撤去を求めよ

 井坂議員は、沖縄県で起きた元米海兵隊員による、女性の遺体遺棄事件に関連し、知事に、米軍への抗議と米軍基地の撤去、日米地位協定の抜本的見直しを求めるべきと迫りました。

 知事は、「渉外知事会として日米両政府に、日米地位協定の改定を含め、再発防止に関する緊急要請を実施したい」と答弁。米軍基地撤去については、答弁がありませんでした。

ノースドッグでの米軍ヘリ訓練中止を求めよ

 連休中に横浜ノースドックで行われた米軍ヘリ訓練について、米軍の訓練施設でもなく、商業地や観光施設と近接している場所で軍事訓練を行うことは容認できないと抗議し、知事に、米軍への抗議と訓練の中止を求めるよう要求。

 知事は、「国に基地周辺住民に不安を与えるような訓練を行わないよう求めており、引き続き求めていく」と答弁しましたが、抗議の意志は示しませんでした。