中小企業・小規模事業者は日本経済の根幹となっている。全国的には、中小企業・小規模事業者は企業の99.7%を占め、労働者の3分の2が働いている。また、地域の持続的発展が大きな課題となっているなかで、地域に根をおろし、ものづくりやサービスでの需要にこたえ雇用を生み出している中小企業・小規模事業者の役割はますます大きくなっている。
この数年間、コロナ禍に加え、ロシアのウクライナ侵略にともなう物価高、原油・原材料の高騰、急激な円安が中小企業・小規模事業者の経営に重大な困難を与えている。一方、人員不足による労働条件の改善や物価高騰に見合った賃金の引き上げが求められ、最低賃金の引き上げも進められている。
しかし、中小企業・小規模事業者の中には、十分な賃金の引き上げを行うことができず、事業継続の危機を迎えている事業者も少なくない。
2025年12月の国の補正予算では、物価高騰対応重点支援地方創生臨時交付金の推奨事業メニューの一つに、中小企業・小規模事業者の賃上げ環境整備が挙げられた。本県ではこのことに加え、県民要望や議会からの求めもあったことから、交付金を活用して中小企業・小規模事業者の賃上げ支援を行うこととした。
賃上げ支援は重要なことであるが、今回のように臨時交付金では従業員の賃上げの財源としては限度がある。
物価・原材料価格高騰を乗り越え、従業員の賃上げを今後も実施するためには国の支援を恒常的なものにしていく必要がある。
日本商工会議所と東京商工会議所の「最低賃金引上げの影響に関する調査」でも、最低賃金の引上げに対応するために必要とされる支援策として「税・社会保険料の負担の軽減」が65.2%と、全体の3分の2を占めている。
よって、国におかれては以下の項目について速やかに実施するよう強く要望する。
- 早急に最低賃金を1500円に引き上げるとともに、中小企業・小規模事業者への賃上げ支援をセットで行うこと。
- 中小企業・小規模事業者の社会保険料の事業主負担の軽減や支援を行うこと。
- 中小企業・小規模事業者が従業員の賃上げを実施する際の支援制度を恒常的な制度とするとともに中小企業・小規模事業者の支援を抜本的に強化し、予算額を引き上げること