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国際園芸博覧会の改善と補聴器購入補助について(20251014井坂しんや反対討論)

2025年第3回定例会前半 本会議反対討論

日本共産党の井坂新哉です。私は、日本共産党神奈川県議団を代表し、定県第85号議案令和7年度神奈川県一般会計補正予算(第3号)と請願第30号難聴者対策の充実及び意見書の提出を求める請願に対する所管常任委員会の審査結果に反対の立場から討論を行います。

 まず、定県第85号議案の内、国際園芸博覧会推進事業費についてです。国際園芸博覧会については、これまでも議会で述べてきたように国際園芸博覧会の意義は認めるものの開催規模が過大であり、規模を縮小して行うよう抜本的な見直しを求め、議案等に反対をしてきました。その観点から、今回の補正予算にも賛成することはできません。

 また、委員会の論議でも指摘をしましたが、国際園芸博覧会協会の運営については改善が必要です。今回、暑さ対策や輸送計画などについて質問をしましたが、博覧会協会での検討状況などについては具体的にはわかりませんでした。また、協会のホームページをみても協会内で協議会をつくり、それぞれの課題について論議していることはわかりますが、その資料も議事録も示されておらず、どのような検討をしているのか、その内容についてはわかりませんでした。そして答弁では、協会の情報公開や情報の公表についての決定権限がどこにあるのか、また、どのような基準で公開などを行うのかについて、県として把握していないとのことでした。県が把握していないこと自体が問題であり、協会運営の透明性は非常に大切です。

昨日閉幕した大阪・関西万博は、最大280億円の黒字になる見込みとされていますが、実際には、本来運営費に計上すべきである警備費255億円や途上国出展支援の240億円などが国費に付け替えられています。このことは、日本国際博覧会協会の副事務総長も「警備費には国費をもらっているので実際の収支はぎりぎりだ」と認めています。

また、質問主意書で質問をしましたが、大阪・関西万博の海外パビリオン建設に関連し、下請け事業者への不払い問題が起こっており、その当事者である元請け企業が国際園芸博覧会のGXhouseサプライヤーに選定されています。答弁では、協会として大阪・関西万博で生じた事例を踏まえながら国等とも協議・調整を行いつつ、対応策を検討しているとのことですが、今後どのように示されるのかについては具体的にはわかりません。この問題は、現在係争中ではありますが、公益を目的とする事業の中でこのような問題を起こしてはなりません。今回の問題点を把握し、対応策について県としても適切な提案を行い、協会に具体的な対策を示すよう求めていただきたいと思います。

国際園芸博覧会協会が県の組織ではなく、他の団体であるとはいえ、知事が副会長となり、県からも職員を派遣し、県民の税金が多く投入されていることを考慮すれば、協会の運営についてはもっと透明性を確保することが重要です。国際園芸博覧会の副会長である知事が、協会の運営改善に取り組むように求めます。

次に、請願第30号難聴者対策の充実及び意見書の提出を求める請願についてです。

請願の要旨は、「補聴器の購入者に県として補助制度を創設」することを求めるなど5項目となっています。本県議会は、昨年の第2回定例会で国に対し、「加齢による難聴の早期発見と聴覚補助機器等の積極的な活用への支援を求める意見書」を提出しているように加齢による難聴者への支援の重要性を認めています。このような認識である以上、県としてできるところから進めることは重要であり、意見書を提出した立場からも県議会として請願第30号を採択し、県行政に施策の推進を求めるべきと思いますので、同僚、先輩議員のみなさんに置かれてはぜひ採択していただきたいと思います。

以上のような理由から定県第85号議案と請願第30号に対する所管常任委員会の審査結果に反対をいたします。

以上で討論といたします。