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トピックス 議会報告

2021年9月15日

大山奈々子議員の代表質問答弁(未定稿)

20210914大山奈々子代表質問

とりいそぎ、書き起こしをアップします。

 

 

大山議員:日本共産党の大山奈々子です。共産党県議団を代表して質問いたします。

はじめに県民のいのちを守る取組についてうかがいます。

最初に新型コロナウイルス感染症の病床確保と地域療養体制の充実についてです。

まず治療ができる病床を確保することについてです。

現在、コロナ感染者数が減少傾向にあるものの、予断を許しません。政府は8月2日、専門家の意見を聞くこともなく突然、入院対象を重症者と中等症で酸素投与が必要な人に絞り、そのほかの患者は自宅療養を基本とすると発表しました。

東京都保険医協会は、死の危険にもつながる恐れのある中等症患者を自宅や療養施設に取り残すことは「医療崩壊」であるとして、「自宅療養を基本とする方針」の即時撤回の声明を出しました。私たちも新型コロナ感染者の原則入院を堅持し、たとえ軽症、中等症であっても医師が必要と判断したときには入院を受け入れるべきと指摘しておきたいと思います。

本県は感染症急拡大のもと、8月には、重症用のベッド利用率は90%を超え、現在、入院できない待機者は110人(※正しくは入院できない待機者は110人を超えたことがありましたが、 12日現在は 11人)、在宅や宿泊施設での死亡例は12例に上ります。

本県が、コロナ対応病床を増やしていることは承知していますが、元来、神奈川県は人口あたりの病院数病床数医師数看護師数ともに全国最下位クラスにある状況で、もはや病床を確保するためには通常医療を大幅に削らざるを得ない状況になっています。それでもやはり治療できる場所が必要です。少なくともハイリスクの方には大型入院施設を用意し、治療を継続し酸素投与を行うことが必要です。医師からも、その方が個別に訪問するより、効率的なケアが可能になり、在宅死を避けることができるとの意見が聞かれます。感染者の多い政令市域には臨時の大型入院施設が足りません。

そこで知事にうかがいます。

県がイニシアチブを発揮し、患者数が多い政令市にも臨時の大型入院施設を開設し、機材、人材を確保するべきと考えるが見解をうかがいます。

次に宿泊療養施設の活用についてです。

本県の無症状や軽症の方を対象にした宿泊療養施設の利用率は9月13日現在12.5%にとどまっています。家族に感染させたくないから、と宿泊療養施設を希望しても、在宅に誘導される例も聞いています。課題の一つに搬送手段の確保が難しいという問題があると聞いています。この点を克服し、酸素やステロイドの投与、抗体カクテル療法など積極的な治療にも取り組み、重症化を防ぐべきと考えます。

 

そこで知事にうかがいます。

やむを得ず入院できない無症状や軽症の間の療養は、宿泊療養を原則として民間の救急車の活用にとどまらず、タクシー会社などと契約し、搬送手段を確保して宿泊療養施設を有効利用することが望ましいと考えますが見解をお聞かせください。

また、県立がんセンターで始まり、順次増やしていくという抗体カクテル療法等を宿泊療養施設においても医師に常駐していただくなどの工夫して取りいれるなど、医療提供を行い、重症化を防ぐべきと考えますが見解をうかがいます。

次に自宅療養者に対するケアについてです。

自宅療養者は9月13日現在 6518人に上ります。

苦痛と不安の中で過ごす方々に少しでも医療的支援が届くことが必要です。東京都墨田区が8月31日時点で重症者をゼロに抑えている実践が話題になっています。「自宅療養者や軽症者を早期発見、早期介入し、重症化させない体制づくりに力を入れていることが結果として表れているのかもしれない」と広報担当がコメントされています。保健所が毎日電話で健康観察し、異変に気付いた場合は保健所の指示で医師や看護師が往診し、自宅で酸素投与やステロイド治療を行っているというものです。

本県も、類似の「地域療養の神奈川モデル」を構築し、地域の医師会や訪問看護ステーション等の協力を得て、悪化リスクのある自宅療養者に、オンライン診療や検査、入院調整などを行っていますが、現在導入自治体は藤沢市をはじめ7市4町1村にとどまっています。現段階ではこのモデルをより効果的に機能させるため、酸素やステロイド投与など治療につなぐことが必要と思われます。

また、市町村との間で、感染者の個人情報の提供等について覚書を取り交わし、食料品や日用品等の購入代行など生活支援事業を行っていますが、これも海老名市をはじめ6市2町1村にとどまっています。

そこで知事にうかがいます。

医療提供体制の構築は県の責務です。本県の医療資源が全国に比して低い水準であったことが生み出してしまっている自宅療養者の安心安全確保のために地域療養の神奈川モデルの対象を拡大し、重症化させないために医療行為も行える体制をつくることが必要と考えますが見解をうかがいます。また、市町村と連携した生活支援事業の対象をさらに拡充していくことは県の責任で推進すべきと考えますが見解をうかがいます。

 

次に法の趣旨に則った生活保護行政についてうかがいます。

生活保護については今年2月にわが党の代表質問の中で取り上げました。答弁は比較的前向きなものではありましたが、生活保護に関わる課題が解決されたわけではありません。

残念ながらその約一か月後に横浜市神奈川区で生活保護申請に来所された方の申請を受け付けず、来所者の意思を尊重した対応が行えなかったという事案が発生しました。所管課が深い反省と謝罪を発表したものです。

コロナ禍により、経済的な苦境に追い込まれたり、孤立に陥る人が増えており、女性や若年層の自殺の増加も報道されています。生活保護制度に適切につながっていたならと思わずにいられません。

 

初めに基本理念についてうかがいます。

コロナ禍で、困窮世帯が急増している状況でも生活保護の利用がそれほどのびていない要因の一つとして制度的な問題の他に、生活保護制度に対するネガティブなイメージによる申請の躊躇があると懸念されます。

困窮している方々からのご相談の中で、頼りにしていた生活福祉資金の支給が受けられず、手持ちのお金が尽きたといわれるので、生活保護の利用をすすめましたが、「それは避けたい」といわれました。育ち盛りのこどもに「あまり食べないで」といわなければならないのがつらいというお母さんでした。生活保護は避けたい、そういう方に何人も出会いました。

また、最近は有名芸能人がユーチューブ上で生活保護バッシングを行い、批判を集めました。そのあと1週間たたないうちに、厚生労働省は、公式ツイッターで「生活保護の申請は国民の権利です」というツイートを公開しました。厚労省の担当者は、「そういった報道が盛り上がっている中で、社会的に生活保護について周知を行う機会であると考えた」との見解を示しています。

そこで知事にうかがいます。

生活保護制度は、憲法第25条生存権を具体化する大切な制度です。コロナ禍に限らず、「苦しい時にはためらわずに利用を」と呼びかけることが重要だと考えますが見解をうかがいます。

次に生活保護申請権を保障する仕組みについてです。

厚労省から、新型コロナ感染による影響下において、確実かつ速やかに要保護者の最低生活を保障する観点から、生活保護の弾力的な運用を行う旨の事務連絡が、昨年度6回にわたって発出されています。通勤用自動車や、自営用の資産の処分指導を留保できること、生命保険に対する処分指導の留保などです。しかしながら、各地域の福祉事務所のHPを調査したところ、弾力的な運用を明記しているところが、本県以外ではわずかにとどまっています。申請には、車や持ち家の処分や、生命保険の解約が必要と思い込んでいる方々に、弾力的運用をきちんと知らせる必要があります。

また、横浜市や小田原市は保護の「受給者」という表現を改め「利用者」という言い方を採用しています。「受給」という言葉は、申請者にとっては「施しを受ける」というニュアンスが感じられるとのことで、各地で改善が図られてきているものです。札幌市では生活保護申請を促すポスターを作成して啓発も行っています。

そこで知事にうかがいます。

研修などの機会を通じ、生活保護制度の弾力的な運用についての説明を窓口で徹底すること、生活保護のHPやしおりに国民の権利であることを明記し、不当に申請を抑制するような表現を排除するよう改善を図ること、そのために県が指導性を発揮するべきと考えますが見解をうかがいます。また、札幌市のようなポスターを作成し、制度の利用を促すべきと考えますが合わせてうかがいます。

 

次に扶養照会についてです。

生活保護申請時に、親族に、申請者を扶養できないか問い合わせをする扶養照会については国会でも、有効性が疑わしく、申請を阻むもの、との問題が指摘され、厚労大臣は「扶養照会は義務ではない」と重ねて答弁しています。さらに厚労省は本年3月、実務マニュアルである「生活保護手帳別冊問答集」の記載を変更する通知を発出しました。生活保護申請者の意向を尊重する方向性を明らかにし、親族に問い合わせが行くことを拒否したい人は、「拒否したい」という意思を示し、一人ひとりの親族について「扶養照会をすることが適切ではない」または「扶養が期待できる状態にない」ことを説明すれば、実質的に照会を止められることになりました。

しかし、支援団体などから、20年前に離婚した妻への照会が行われているなど依然として不適切な窓口対応が指摘されています。また、県内では、扶養照会の際、扶養義務者と呼ばれる親族の勤務先や負債を含めた資産状況まで問う書式になっている市町村が依然として多数あります。さらに国や県が行う監査で扶養照会の有無が問われることから、行わざるを得ない実態があるといいます。

そこで知事にうかがいます。

扶養照会に関する生活保護手帳別冊問答集の変更内容を改めて各地の窓口に徹底し、扶養照会書類については申請者に心理的負担をかけない形式への変更を求め、国や県の監査項目から扶養能力調査を削除することを国に求めるべきと考えますが見解をうかがいます。

 

次に土砂条例の見直しと、気候変動を加味した諸基準の見直しについてです。

近年、従来の想定を超えた集中豪雨が相次ぎ、全国各地で豪雨災害が発生しています。被害に遭われた方々に心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。

7月3日に静岡県熱海市伊豆山地区で発生した大規模土石流による土砂災害により、131棟の建物が被害を受け、9月9日の時点で、死者26名、行方不明者1名となっており、甚大な人的被害が発生しています。「熱海市盛り土流出事故被害者の会」の方々は、ご遺族含め60人の原告団で、元土地所有者を殺人容疑で刑事告訴しました。

静岡県の難波副知事は記者会見で、土石流の起点周辺にあった盛り土について「違法な盛り土が災害の原因」との見解を示しました。また、別な報道では、被害を引き起こした盛り土は市街地の真上に違法に造成されたもので、行政がそれを止めることができなかったことから、背景に県や市の危機意識の薄さと条例による規制の限界、さらに自治体まかせにしてきた国の不作為という構造的な問題が指摘されています。

関東地方知事会や全国知事会が、土砂等は県域を越えて流通している上、条例で定めることのできる罰則では、不適正な事案に対する十分な抑止力となっていないとして国に土砂等の適正管理のための法整備を求めていることは重要です。

私たちは、法整備を待たず、隣県の災害に学び、県として災害対策を強化する必要があると考えます。本県には土砂条例があります。静岡の土砂条例よりは厳しい基準となっていますが、まだ次のような課題があると考えます。建設残土を排出する業者や運搬する業者の責務や県の責務が明確ではないこと、土砂搬入禁止区域が限定的であることです。

そもそも、熱海市の現場は土石流危険渓流に指定され、下流の住宅地は土砂災害警戒区域に指定されて避難などの対策を進めている地域でした。土砂災害警戒区域の上流に大量の土砂を捨てて盛り土にすることを認めること自体、災害を警戒する観点とは矛盾を来しています。

また、昨年わが党の一般質問で、相模原市緑区の山間に谷埋め盛土を行う津久井農場計画について、近年の降雨の激甚化にかんがみ、林地開発許可における降雨強度を現行の10年に一度の数値では不十分だとして、林地開発基準の見直しを求めましたが、答弁は、国基準を準用している、それは適正と判断しているというものでした。このような姿勢で県民の命に責任が持てるでしょうか。熱海の災害をみて、津久井農場計画地の下流域、土砂災害特別警戒区域の愛川町の皆さんの中から不安の声があがっています。

例えば、川の話に例をとると、流域治水で先進的だとされる滋賀県が2014年に制定した流域治水推進条例では、200年に一度の降雨による浸水想定区域を採用しています。自治体が本気で住民を守ろうとする厳格な姿勢の表れです。本年、国の流域治水関連法が制定されましたが、そこでは数十年に一度レベルの降雨を想定して基準を決めています。国土交通省は、20世紀末比で「気候変動の影響により、21世紀末には全国平均で降雨量1.1倍、洪水発生頻度2倍に上る」と試算しており、これを背景として成立したとのことです。

 

そこで知事に伺います。

県の土砂条例について、発注者や事業者、県の責務を明記すること、土砂災害警戒区域の上流域や周辺等に土砂を持ち込んで処分することを禁止するなど条例の中に規定する、規制強化が必要であると考えますが見解を伺います。

さらに、昨今、気候変動の影響により、豪雨が多発している実態を反映し、土砂条例はじめ林地開発許可基準など本県の災害防止を目的に制定されている制度に関し、基準となる降雨強度の数値を強化し、上位法があるものに関しては降雨強度の数値の見直しを国に進言すべきと考えますが見解をうかがいます。

 

黒岩知事:大山議員のご質問に順次お答えしてまいります。県民の命を守る取り組みについて何点かお尋ねがありました。まず新型コロナウイルス感染症の病床確保と地域療養体制の充実についてです。初めに治療ができる病床を確保することについてです。医療提供体制神奈川モデルは、新型コロナ患者を県内全域で受け入れるモデルとしています。そのため本県が全国に先駆けて湘南ヘルスイノベーションパーク内に開設した臨時の医療施設においても、政令市を含め県内全域から患者を受け入れています。さらに北里大学病院や海老名総合病院では、使用していない病棟を臨時のコロナ専用病棟として稼働していただいています。 また緊急的に酸素投与など行う神奈川緊急酸素投与センターについても、全国で最初に設置しており、県内全域から患者を受け入れています。このように、本県ではすでに臨時の医療施設を設置しており、神奈川モデルの中で大きな役割を果たしています。新たな臨時施設の新たな臨時の入院施設を開設し十分機能させるためには、医療人材の確保が最大の課題となることから、現時点では県独自の設置は困難ですが、人員確保が可能となった場合は改めて検討を進めます。

次に宿泊療養施設の活用についてです。まず宿泊療養施設への搬送手段の確保についてです。宿泊療養施設に入所される方は感染予防の観点から、県が用意した感染対策を施した 車両で搬送しています。搬送には民間救急車を活用していますが、昨年5月からタクシー会社とも契約して運行を委託しており、今年の8月には 5台増車して17台とするなど必要な台数を確保しています。また抗体カクテル療法は副作用の状況を見守る必要があることから、入院による投薬を原則としています。このためこの投薬治療を宿泊療養施設で行うためには医師や看護師の常駐が必要となりますが、医療人材の確保が困難な現状では宿泊療養施設での実施は考えていません。

次に自宅療養者に対するケアについてです。まず地域療養の神奈川モデルについてです。この仕組みは地域の医師や看護師が自宅療養者の悪化の兆候を早期に察知し薬剤投与や緊急時の在宅酸素も含め医療の視点から支援を行うもので、全県域に展開することが望ましいと考えています。これまで県は県内すべての自治体等にこのモデルの説明を丁寧に行いながら導入を求めてきました。一方、導入に踏み切れていない地域では自宅を訪問する看護師の確保が難しいなどの課題があります。そこで看護師は健康観察の電話連絡のみを行う体制で開始するなど、柔軟な運用を認めることで全県展開につなげていきたいと考えています。

次に市町村と連携した自宅療養者への生活支援事業については、身近な市町村が食料品等の購入代行などきめ細かな支援を行うことで、生活面で不安のない療養生活を送ることが期待できます。今後も引き続き県から未実施の市町村に対して情報を提供し更なる横展開を促進してまいります。

次に法の趣旨に則った生活保護行政についてお尋ねがありました。まず基本理念についてです。生活保護制度は生活に困窮する県民の暮らしを守る最後のセーフティネットです。県では生活保護の相談があった際には生活困窮の状態やご本人の気持ちをしっかり受け止め、申請を希望する方に対しては丁寧に手続きを説明するよう福祉事務所を指導しています。またコロナ禍の長期化が県民の暮らしに大きな影響を及ぼしていることから、生活に不安を感じる時はためらわずにご相談くださいと県のホームページに掲載し広く呼びかけるとともに県内各地の福祉事務所にも参考にしていただくよう周知しています。

次に生活保護申請権を保障する仕組みについてです。県はコロナ禍での生活保護の弾力的な運用について研修や会議監査等の機会をとらえて繰り返し福祉事務所に周知しており、県民の皆様に対しても県のホームページでご案内をしています。また各福祉事務所が用意する生活保護のしおりやホームページについて保護の申請をためらうような表現になっていないか指導するとともに、生活保護の相談者に寄り添った対応をするよう求めています。

次にポスターについては県ではすでにホームページで生活に不安を感じる時はためらわずに相談するようご案内しており、作成する予定はありません。

次に扶養照会についてです。生活保護制度では生活保護を受けるためには他の親族から支援を受けることができないかを予め確認する、いわゆる扶養照会を行うことになっています。 国はこれまでも柔軟な取扱いを示しており、10年程度交流がない親族には扶養照会を行わないことなどを示しています。県はこうした取り扱いをあらゆる機会を通じて全ての福祉事務所へ徹底していきます。

次に扶養照会を受ける親族は資産の状況を記載した様式の提出を求められますが、簡略化した様式を使用している福祉事務所もありますので、これを他の事務所に紹介していきます。 また監査項目から扶養能力調査を削除することについては、生活保護の適正な実施の観点から県として国に求めることは考えていません。

次に土砂条例の見直しと気候変動を加味した諸基準の見直しについてです。まず土砂条例の規制の強化についてですが、条例にはすでに盛土造成事業者等の義務や県の許可基準等を具体的に規定していますので、新たに事業所等の責務を規制する必要はないと考えています。 また現在のところ土砂災害警戒区域の上流域における盛土を一律に禁止する考えはありませんが、近県での規制の動向を見定め、必要があれば規制内容の見直しを検討します。 次に降雨強度の数値の見直しについてですが、降雨強度は国の基準を準用したり、持続する下流川の水路管理者との協議により決定されることから、県が一律に数値を見直すことは困難です。また国ではすでに降雨量の増加等を計画に反映させる動きが始まっており、改めて高強度の見直しを進言する必要はないと考えています。答えは以上です。

 

大山議員: ご答弁いただきました。一点再質問いたします。生活保護に関してポスターは県としては作成しないということでしたけれども、ホームページにも25条に規定されるという記述はないので。札幌市の作成したポスター、札幌市に聞きましたら20枚程度だと。 市庁舎の中、そしてインフラに関わる、例えば水道やガスの事業者の所に貼ってあると。枚数は少なくても効果が絶大かと考えます。保護申請のハードルを下げるためには有効だと考えますので、各福祉事務所の会議などでこのポスターの例を紹介していただきたいと思うのですがそこはいかがでしょうか。

 

黒岩知事: それでは再質問にお答えいたします。県は生活保護制度が適正に実施されるよう福祉事務所の会議などで情報の共有や意見交換を行っています。また札幌市が作成したポスターにつきましても今後各福祉事務所との会議等において紹介してまいります。答弁は以上です。

 

大山議員: どうもありがとうございます。ご紹介いただけるということで。これまでも各福祉事務所に対してしっかり指導して来られたことは想像に難くないのですけれども、実際に厚労省が弾力的な運用の通知を出しても不適切な事例が散見されているということから、一層の福祉事務所と連携した適正な生活保護行政の推進に力を貸していただきたいと思います。

要望を申し上げます。大型入院施設の運営にあたって人材確保が課題となっているとのことですが、そこは県の指導性を発揮して解決されるよう要望いたします。

新型コロナウイルス感染症の自宅療養者の生活支援市町村連携事業に関して、県から声がかかれば実施したいという自治体の声も市町村議員を通じて聞いています。また財源が市町村負担になることの壁もあるとのことです。県も財政支援すべきと考えますが、せめて現在国に弾力的運用と追加交付を求めている地方創生臨時交付金に市町村の生活支援事業を交付対象とするよう国に求めることを要望します。

また最近飲料メーカーが自宅療養者向けにスポーツ飲料を無償配布するサービスを始めた事が話題です。本県は療養者向けに配食サービスを行っていますが、配食サービスを受けた方によると、熱がある状態でお弁当は食べられず、イオン飲料やゼリーなど、のどごしがいいものがありがたいと。また乳幼児がいるのに大人向けのお弁当では困るという声も聞いています。療養者のニーズに沿った支援となるよう要望いたします。

土砂条例の見直しは近隣県などを注視していくとのご答弁でしたが、近年想定を超える降雨があるという状態が毎年発生している以上、10年前に基準が改定された条例の想定では対応できないことは明らかです。注視している間にまた激甚豪雨があったら行政責任が問われます。また土砂災害警戒区域の上流への搬入を禁じることはしないとの答弁でしたが、一律にとは私も求めておりませんので、非常に危険な地域の上、検討することをしていただきたいと思います。事業所の財産権を尊重する一方で下流域の県民の暮らしや命が脅かされることが止むなしという状況では困ります。憲法29条第2項財産権の内容は公共の福祉に適合するように法律にこれを定めるとされています。危険なところに残土を搬入させない禁止区域を土砂条例に位置づけるべきという我々の主張は、まさに公共の福祉の観点を盛り込むことを求める提案です。一律にとは申し上げませんので禁止区域の制定とともに早急に気候変動を計算に入れた厳格な条例へと改正することを要望します。

先ほど現在入院できない待機者は110名ですと言いましたが、間違っておりました。訂正いたします。正しくは入院できない待機者は110人を超えたことがありましたが、 12日現在は 11人ですということです。訂正してお詫びいたします。

 

つづきまして、質問をいたします。県政の諸課題についてです。

はじめに特別支援学校の適切な整備についてです。

まず現状の課題認識と教室確保についてです。

わが国は小・中・高校などの学校には設置基準があっても、特別支援学校には設置基準がありませんでした。保護者や教職員の粘り強い運動に押され、文科省はついに特別支援学校設置基準案を6月に公表し、パブリックコメントを経て、省令として策定されることになりました。

私たち日本共産党としても、毎年国政要望に出向き、毎回設置基準をつくることを求めてきましたので、感無量のおもいがあります。

しかしながら示された基準案は、学級編成の上で生徒数の上限についての言及はあっても、学校全体の児童生徒の人数の上限の設定がないなど不十分なもので、策定の際にはさらなる改善が求められます。

本県はこの基準を反映した指針を策定することになります。その際は国の示した基準を厳に踏まえつつ、本県特有の課題を解決すべきと考えます。県教育委員会としては議会質疑の中で「教育環境の充実という観点から、こうした既存の学校についても対応を図る必要があると考えている。」と答弁されており、この言葉におおいに期待しています。それというのも、本県は国の求める広さ基準を校舎面積で18校、運動場の面積で20校が基準を満たしておらず、設置当初に想定された生徒数の1.8倍、2倍となっている学校もあるからです。国が行った直近2019年の「教室不足調査」では、教室不足数が県下では全国第2位の213教室、県立では88教室にも上っています。

しかしながら、先日、文教常任委員会の審議の中で、特別支援学校について「基準面積に不足している学校が今ございますけれども、そのことが授業を実施するうえでの課題となっているという状況はございません」という答弁がありました。これは私は大問題だと考えます。その現状の中で起きている問題を把握しないままで、子どもたちの教育環境改善はなしえません。教職員からは次のような指摘があります。●図書室がかつての倉庫だった場所になり、椅子も机もなくなりほとんどだれも借りていない●理科室が教室になり、理科の実験は行われなくなった●生徒のクールダウンや個別指導のための教室がない●濡れたものを干す場所もなく、流し周りの衛生面に問題がある●車いすが教室に入りきらない●肢体不自由の高等部の生徒が車いすから降りて身体を伸ばすスペースが限られ、必要な時に車いすから降りられないなどです。

そこで教育長にうかがいます。

県立だけでも88教室も不足している状況で、子どもたちに十分な環境を提供できていないという状況をどう認識していますか。また早急に教室確保をどう行うのかうかがいます。

 

次に過大規模化の解消に向けた年次整備計画の策定についてです。

県教育委員会は「新まなびや計画」に基づき、特別支援学校の過大規模化を計画的に対応するとしており、不足を補うために分教室やインクルーシブ教育実践推進校を増やしてきました。この二つの教育形態について、わが党はこれまでも議会において再三、改善を求め、ソフトもハードも含めて環境整備が必要だと取り上げてまいりました。

今回の文科省の特別支援学校設置基準案では、分教室については本校に含めて算定されるということでした。本校から遠く離れた分教室が多い中で、数字上の合算をしても根本解決にはつながりません。特別教室が足りない、本校の高等部に提供される給食が分教室にはない、本校の高等部は8人が基本の人数であるのに、分教室では一教室に15人を基本としている、など、現場教職員の頑張りをもってしても、克服しえない不平等な状況です。やはり当初想定されたように早期に解消すべきと考えます。わが党の指摘も受け、校名を書いた名札を設置したり、特別教室を一つ増やす努力がされてきたこと自体は評価しますが、根本的な解決ではありません。

そして今後も、本来的に特別支援学校での教育が必要な児童生徒の増加が推計される中で、不十分な分教室という在り方を解消し、特別支援学校の過大規模問題を解消していくためにも、分教室の解消を視野に入れた適切な整備計画の策定は喫緊の課題です。

そこで教育長にうかがいます。

特別支援学校不足による過大規模化を解消し、教育環境を整えるため、設置基準に合致する特別支援学校の整備と分教室の解消を視野に入れた既存校の改善に向けた年次整備計画を策定する必要があると考えますが見解をうかがいます。

 

次に横浜市のIRカジノと住民投票についてです。

はじめに本県の今後の対応についてです。

去る8月22日に投開票が行われた横浜市長選挙において、カジノに関する住民投票条例を求める署名運動から生まれた市民団体と5野党が共同で推した、カジノ誘致反対を掲げる山中竹春候補が、大差で勝利をおさめました。投票率も前回を11%上回る結果となりました。

市政の重要課題に対し住民意見の反映を求める約20万筆近い署名を付した住民投票条例を否決した議会与党への不信、市民の声に応える市政運営への期待がありました。知事はこの間、カジノを含むIRは経済効果が見込めるなどと述べて、カジノ誘致にまい進する横浜市の要請に応え、積極的に支援してきましたが、この度の市の方針転換を受け判断が迫られます。

そこで知事にうかがいます。

この度の横浜市長選挙で示された民意を踏まえ、IR推進に歩調を合わせてきた自身の姿勢をどのように顧みているのかうかがいます。また、先般、山中市長の所信表明演説の中でIR誘致について撤回表明がなされたことを受けて、本県としてはどのように対応するのかうかがいます。

 

次に住民投票についてです。

住民投票条例議案を審査する過程で当時の林市長が「住民投票の意義が見いだせない」と意見を付したこと、議会討論の中で元与党議員が、自分たちこそ市民の代表であり軽々に市民に判断をゆだねるべきでないという趣旨の発言があったことに対し、きわめて不遜である、と市民の皆さんが口々に訴えておられました。市長選挙の結果をみると、市長や議会が多数の民意を無視したことに審判が下ったものといえます。多数の意見と首長や議会の認識に乖離がある場合に、住民の要求に基づき、住民投票を行うことは、地方自治体の行政運営にとって有効な手段だと考えます。

そこで知事にうかがいます。住民投票の意義について知事の見解をうかがいます。

 

 

黒岩知事: 県政の諸課題についてお尋ねがありました。横浜市の IR カジノと住民投票についてです。まず本県の今後の対応についてです。県はこれまで IR に関し基礎自治体である市町村が判断すべきであり、その結果を支援協力するとしてきました。こうした方針のもと、県は横浜市の IR に関し、ギャンブル等依存症対策に取り組むなど、市の対応に協力してきました。山中市長は9月10日の横浜市議会においてIR 誘致の撤回を正式に表明しましたので、従来の方針通り市の判断を尊重し、それに沿った形で適切に対応してまいります。

次に住民投票についてです。県民主体の県政を行うための基本的なルールを定めた神奈川県自治基本条例では県民の意思を問うため、県民による投票を実施することができると規定しています。自治体運営においては選挙で選ばれた議員の皆さんと首長が車の両輪として住民の意思を反映する役割を担うことは言うまでもありません。その上で、重要な行政課題について直接住民の意思を問うことも、住民自治の観点からは意義があると認識していますが、それを実施するかどうかは各自治体の判断によるものと考えています。私からの答弁は以上です。

 

桐谷教育長: 教育関係についてお答えします。現状の課題認識と教室確保についてです。 県立特別支援学校における入学者については各年度で増減がありますが、児童生徒数の増加が見込まれ授業を行う普通教室が不足する場合には、入学前に多目的室等を普通教室へ転用するなどの対応を行っています。このため各学校において現場を直ちに子どもたちの 学習指導に影響が生じる状況にはないと受け止めていますが、引き続き児童生徒の状況に応じて、必要な教育環境の充実に取り組んでいきたいと考えております。

次に過大規模化の解消に向けた年次整備計画の策定についてです。特別支援学校の分教室は知的障害のある高等部段階の生徒の自立と社会参加に向け、地域と連携した職業教育を行うなど特色ある教育を行っている大切な学びの場です。こうしたことから、現在順次その環境整備に取り組んでいます。県教育委員会では今後、国の特別支援学校設置基準の制定を踏まえ、分教室の適正配置を含めた各地域における特別支援学校の整備の方向について、現在作成中の仮称ではありますが、神奈川特別教育推進指針において示して行きます。その後、施設ごとに整備計画を取りまとめたいと考えております。以上でございます。

 

大山議員: ご答弁いただきました。カジノについてです。住民投票に意義があるというお答え力強く受け止めました。知事は市の判断を尊重するとおっしゃっていまして、その姿勢は一見道理にかなっているようですが、基礎自治体の意向というのは住民多数の意見であるはずです。知事は経済効果があるとしてその施策を積極的に評価しましたが、それは提案した事業者の試算を横浜市が受け売りしたものにすぎません。横浜市民の 7割が反対した理由は、人がギャンブルに負けたお金、人の不幸が生む収入を財源に市政運営をするという 不健全な考え方に対する嫌悪感が強かったものです。住民の福祉増進が地方自治法に位置付けられた住民自治の基本です。県が関与するのであれば基礎自治体任せではなくその理念に叶う施策かどうか見極めて判断をされるよう要望いたします。

特別支援学校の整備についてです。未だに過大規模校の現状認識が甘いことを大変残念に思います。在校生に配慮してのご答弁かもしれませんが、そのことと課題把握は切り分けるべきです。読書活動や理科実験について、代替措置が取れていればそれでいいというものではありません。教室不足は転用するとのことですが、転用ということはその分何かに必要だった教室が失われるわけです。それも根本的解決ではないことは明らかです。分教室の意義がまたも語られましたが大いに疑問です。熱心な教員と頑張りたいという子どもがいれば そこに価値のある教育活動が存在します。どういった形態であってもそれは存在します。しかし、先の本会議のご答弁で、生徒が選んで分教室に来ているというご答弁もありましたが、 いくつも選択肢があっての決定ではなく、やはり通学しやすい所に行かざるを得ないという実態があります。 私たちは分教室を視察した際にこんな声を聞きました。分教室では間借りしている高校とは時間割が違いますが、始業や終業を知らせるチャイムは高校の時間にあわされています。 チャイムが鳴っても子ども達は気にならないようです。ということです。借り物だから仕方がないと思っているのでしょうか。チャイムが鳴るたびに子どもたちがどういう思いでいるのかなと考えます。特別支援学校を必要な数整備していけば、このような切ない思いを生徒たちに味わわせなくても済むわけです。分教室が当初5年間の暫定措置として整備されたことの意味を再度考えていただきたいと思います。適正配置とおっしゃいましたが、これはやはり解消されなければならない教育形態です。教職員の精一杯の努力や生徒達の自分の置かれた環境で頑張ろうという意欲に甘んじることなく、根本的に環境整備を行う県教育委員会としての責務を果たされますよう、要望を申し上げます。

また年次整備計画についてはまだ本県としての指針が策定されていないために、明確なご回答は難しいと思いましたが、歴代の特別支援教育行政の結果が、日本で二番目に教室数が足りない事態を招いています。日本で一番分教室が多い。ダントツです。現在の教育局がこの先が人が変わってもブレることなく、国の設置基準に適した特別支援学校を整備していくためには、子どもたちの最善の利益と合理的な配慮を追求し、長期的な視野を持って年次計画を策定すべきことを要望して質問を終わります。以上です。

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